柿内尚文さんの書かれた「パン屋ではおにぎりを売れ」(かんき出版)の感想を書きたいと思います。
実はAudibleでタイトルに釣られて、単純に「面白そう」と思って手に取った本です。
しかし、聴き進めていくうちにその思考法に引き込まれ、内容の濃いとても良い本だと感じました。
非常に勉強になる本です!
著者の柿内尚文さんについて
ご本人のFacebookによると、本の編集者であり、コンテンツマーケターと自己紹介をされています。
他にも「バナナの魅力を100文字で伝えてください」(かんき出版)などの著作があります。
著書を辿ると出版社である株式会社アスコムで数々のヒットメーカーとして、また取締役として、幅広く活躍されている方です。
結論
この本は「考える技術」について、下記の事柄を教えてくれます。
- 考える技術の効能
- 考える技術の使いこなし方
- 思考ノートの作り方
- 考える技術が更に上がる習慣
それぞれを深掘りしながら、私の感想を述べたいと思います。
考える技術の効能
具体的な効能とは?
著者の柿内さんは、考える技術の効能を10個にまとめてくれています。
具体的な内容については本に触れてほしいのですが、フレームワークに落とし込むことによって冷静に物事を見ることができ、かつ、様々な発見を得られるようになるということです。
それらは難問、不安、気づき、チャンス、アイデアのような場面において発揮されるようです。
それぞれのフレームワークを通して、課題となっている物事を見つめ直すことによって、より俯瞰したモノの見方ができるようになるからです。
柿内さんはこの「考える技術」にはとんでもない突破力があると説きます。
持っていれば凄い武器になり、更に技術を磨くことで、より達成したい目的に近づくことができるようになるからだと述べています。
「考える技術」で未来は変えられる
この技術はまだまだブルーオーシャンだそうで、身につけることによって、人生を楽しいものにさせてくれるとも語っています。
一般的にはある目的を達成するためには作戦を練って、行動に移すことになると思うのですが、この「考える技術」という思考を用いて行動に移すことで、また違った景色になってくるかもしれません。
色々なことに言えることですが、これらも結局は毎日の積み重ね。
フローに起こすと、こうなるのかもしれません。
2番めの「考える技術を使って」が大切になってきます。
インプットになりっぱなし、アウトプットから行動に移す人も多いとは思いますが、「考える技術を使って」アウトプットする人はそれほど多くはないかもしれません。
反省会も大切で、柿内さんは「失敗は最強のインプット」とも語っています。
もし、この技術を日々考えて使うことによって突破力を磨けば、たしかに未来は変えられるかもしれません。
PDCAも、やり方ひとつですね。
考える技術の使いこなし方
アイデアは浮かんでくるものではなく、作るもの
ここでは具体的な実践理論を語ってくれています。
まずは3つの大切なルールを引用します。
- ゴールを決める(目的の設定)
- インプットして現状を整理する
- 考える=考えを広げる+考えを深める
詳細は割愛しますが、まずは何事もゴールが重要ですよね。
ゴールが決まったら材料を集めるためのインプットが必要になります。
最後に、その材料を料理するために「広げる技術」と「深める技術」を使うというわけです。
この3が、この本の一番のキモだと思います。
方法だけを簡単に紹介すると下記の通りです。
カッコは本で紹介されている事例となりますが、私自身の備忘も兼ねて記載しておくことにします。
内容の詳細については、ぜひ本で詳しく学んでください。
言葉貯金
気になった言葉は、ノートやメモに残すことで、これらの「考える技術」の材料になります。
これはアイデアと一緒で、思い浮かんだ時につい忘れてしまうものです。
そのためにこの「言葉貯金」をして、色々かけあわせることで、面白いアイデアに繋がったりします。
チャンスと似ていますね。
通り過ぎるのを見逃さず捕まえることで、また、それらを日々眺めることで、何かに活かすことができるものなのでしょう。
これは私も思い当たる節がありますので、これからは更に意識したいと思った次第です。
思考ノートの作り方
ノートの効能
凄い人の事例を使って、ノートに書くことの大切さを語ってくれます。
一番インパクトがあるのは、やはり大谷翔平さんのマンダラチャートの事例でしょう。
他にもサッカーの本田圭佑さんや中村俊輔さんもノートを書いていると紹介されています。
なぜノートを書くのか?
考える力を鍛えるだけでなく、俯瞰・見える化にも繋がり、事象を客観視できるようになるからです。
ノートの使い方
先程の「考える技術の使いこなし方」を基に、ノートに書き出していきます。
具体的な方法は本を参照して頂きたいのですが、ポイントは「考えを広げる」と「考えを深める」フレームワークを使って、課題の整理を実践することです。
また、これらをノートに残すことは「思考貯金」になることにも繋がります。
先程の「言葉貯金」と並び、大切なアイデアのストックになるイメージですね。
会議でホワイトボードに書き出す際にも、この方法は応用すべきとも語られています。
これも見える化するためのひとつのテクニックであり、知っているか知らないかでは、やはり雲泥の差が出てくると思います。
であれば、やはり知っている方に越したことはないと感じます。
Audibleとノートを同時に開く
これはたまたまの話ですが、この本の内容を理解するためにAudibleとノートアプリであるGoodnotes5をiPadで同時に開いて聴き進めていく、ということをしていました。
Audibleでは朗読の一部をクリップ=ブックマークすることは可能なのですが、やはり大事だと思った所は手書きでメモをしておきたいものです。
メモをアウトプットの材料として活用するには、有効な手段だと感じます。
さらに言えば、これを「考える技術」を使ってアウトプットするのもありかな、とも思いました。
この記事でそこまで応用できたかと言えば、まだまだ疑問符がつきますが、練習にはなったのかもしれません。
※Goodnotes5は現在バージョンアップし、Goodnotes6になっています。
iPadのとても良いノートアプリで、愛用しています。
考える技術が更に上がる習慣
習慣化するには?
単刀直入に言えば、スケジュール化してしまうのが一番のようです。
つまりそれは、柿内さんの言葉を借りると考える練習=シコ(思考)練を行い、考える時間をマシマシにする(=考える技術✕考える時間✕行動)ような仕組みにしてしまうことです。
さらに言えば、思考が生まれる場所も作ることも大切だそうです。
具体的には電車、風呂、カフェ、散歩中、ランニング、書斎、会議…
忙しい現代人には、なかなか難しい課題とも感じますが、あとは「やるか、やらないか」なのかもしれませんね。
会議は思考のスポーツ
この考え方はとても面白くて、ためになったと思います。
会議も目的=ゴールが決まっていて、参加者を各ポジションにいるとなぞらえて、どのようにパスを繋げ行くかを考えていく。
そうすることによって思考のトレーニングになるだけでなく、会議という一見つまらなそうな場も楽しくなるかもしれません。
柿内さんはサッカーが大好きだそうで、このような考えに至ったそうですが、このアイデアはぜひ頂いて、自分のミーティングにも応用させたいと思いました。
この本を聴き終えて…考える技術を習慣化してみよう
この技術は日常の課題に応用できるだけでなく、柿内さんも「効用」で述べているように、人生に於いても応用が効くかもしれません。
大谷翔平さんのマンダラチャートの事例がありましたが、これも考える技術の1つでしょう。
彼はこのマンダラチャートを基に「何をすべきか?」を考え、実践をしてきました。
もっと若いうちに知っていれば…と考えてしまいがちですが、私に限らず、今抱えている目の前の「課題」も、それぞれあるはずです。
考える技術をノートを使って色々試行錯誤し、やったことを自分で反省会を行う習慣で、もしかしたら人生更に良くなるかもしれません。
何でも興味を持ったら「行動」してみることが大切ですが、その前段階で「考える技術」を使って「仕込み」の精度を上げることも、物凄く大切なことなのかもしれません。
私は主にkindlePaperwhiteとAudibleでの読書を楽しんでいます。
kindlePaperwhiteはスマホ読書と違い通知が来ないので、読書に集中できるだけでなく、目にも優しいと感じています。
スキマを見ては楽天マガジンのサービスを活用して、iPadで雑誌を眺めたりもしています。
月418円で1,000誌以上見ることができ、1冊程度の価格でペイできるので愛用しています。
また、Audibleは「耳活」として、家事などの作業に取り組みながら読書をするのに最適だと思っています。
耳活については別の記事でまとめていますので、よろしければ併せてご覧ください。
それではまた!
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